Wonder Art Productionのスタッフが綴る、日々の出来事やニュースなど

12月 2010

銀座和光

うれしそうなHappy Dollたち

銀座4丁目交差点。華やかな和光のショーウィンドウに、Happy Dollたちが登場した!(11月30日~12月25日)

それは、病院の子どもたちや患者さんが願いをこめてつくった450点のドールたち。
全国の病院とNYの病院をつないできたHappy Doll Projectが、いま病院の外の世界ともつながったのだ。
こんなすてきな夢が実現するなんて!
What a Wonderful World!

 

ショーウィンドウの展示作業

展示中すでに見学者続出

武蔵さんと制作スタッフ

病院でみんな、それぞれ好きなドールをつくり、その院内で展示して楽しむ。
展示を終えたら次の病院へ行ってつくり、前の病院のドールと一緒に展示する。
こうして病院を移動するごとに仲間は増えていった。ドールを通してみんな旅し、つながっていった。
それを、病院の外へも旅立たせたい!つなげたい!と思った。
どれもこれも愛嬌があってかわいいし、メッセージ力だってある。
みんなに見てもらえたら、病院にいる子どもたちがどんなに喜ぶか、想像するだけでワクワクする。

でも、いざイメージに合う展示スペースを探すと、なかなか難しかった。
どんなすてきなギャラリーや美術館で展示できたとしても、病院の患者さんがつくったものを見に、
いったいどれほどの人が足を運んでくれるだろうか・・・?う~ん。

じゃあ、見に来てくれなくても見えちゃうすてきな場所はどこだろう・・・?

あっ!銀座和光!

 

どれもつくった子の顔が浮かぶ

ニューヨークの子たちの作品も

早速、和光のアートディレクター武蔵さん( (Click!) )にご相談すると、
丁寧に話を聞いてくださり、興味も持ってくださった。
でも実現できるかは皆目検討がつかない様子。問題山積といった感じだった。

しかし熟考の末、配慮のある温かい企画に練り上げて下さり、なんと実現が決まった!夢みたいだ!

そして、素晴らしい見せ方のデザインに仕上げて下さった。
さすが敏腕のアートディレクター!
それを形にするシャコーのみなさんとのチームワークも素晴らしかった。
展示を終えた11月29日の真夜中。
一緒に創り上げたショーウィンドウを前に、しみじみと幸せな気持ちになった。

みんなよかったね!

たくさんの人が見てくれてるよ

展示されている間、何度もドールたちに会いに行った。他にもそんな方が多いことを知った。
そして訪れるたびに、ショーウィンドウを覗き込むたくさんの人。じいんと胸が熱くなった。
今、病院で闘っている子も退院した子も、すでに亡くなってしまった子も。みんなの存在を、
ここでキャッチしてもらえているようで、とてもうれしかった。

そして、彼らの作品とメッセージが、見る方々に元気と勇気と感動を送っていることも知った。

「たいいんできますように」「手術が成功しますように」「ごはんがいっぱいたべたい」
「はやくがっこうにひとりであるいていきたい」「いしょくがうまくできますように」
「あしたも笑ってられますように」「早く家族が一緒に暮らせますように!」

そんな、病院の外ではあたりまえのことを一心に願う真摯なメッセージ。
そして、無垢でチャーミングなドールたち。
それは忙しい日常で忘れがちな大切なことを思い出させてくれ、明日もがんばろう!という気持ちを
起こさせてくれるのではないだろうか。

12月25日

クリスマスの夜

奇跡に感謝した

展示の最終日。12月25日クリスマスの夜。
最後にもう一度、ショーウィンドウを見に行った。
クリスマスのにぎわいの中、そこは眩しく、さんさんと輝いていた。

これは、病院の子どもたちへの最高のクリスマスプレゼントだ!と思った。
クリスマスの奇跡!

みんな みんな げんきになあれ

(Written by Masako)

 

 

式典後、観覧席から舞台へ移動

作品と記念写真を撮る人

ユゼフが座っていた椅子

Happy Doll の3冊目がようやく下版した翌日、ポーランドへ飛んだ。

アーティスト、ヨゼフ・ウィルコンの授賞式に参列するためだ。
絵本画家で彫刻家の彼とは、展覧会やワークショップ、病院でのホスピタルアート活動と様々に関わってきた。

今回、ポーランドで毎年ただ一人に贈られる栄誉ある賞を受賞するので、「来なくちゃいけない。」と厳かな招待。
やっとのことで調整してワルシャワへ向かった。

この賞は2002年、「戦場のピアニスト」や「ローズマリーの赤ちゃん」などでお馴染みの映画監督、ロマン・ポランスキーが受賞している。

(式典の様子は、下記サイトの写真で見られる)
(Click!)

取材を受けるユゼフ

作品撤去始まる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11月22日の授賞式は、ワルシャワの国立劇場で行われた。
授賞式約2時間の会場で彼の大型彫刻作品を展示するため、例年の宮殿では搬入できず、国立劇場になったと聞いた。
劇場の舞台で行われる式典にはジャズコンサートなども挿入され、この上なくドラマチックだった。

ユゼフを囲んでダンス

レセプション会場に移るとリラックスした雰囲気の中、ポーランドの民族音楽で盛り上がった。

この国ゆえか、ユゼフのパーティーだからか、いつもにぎやかなダンスが始まる。
隣り合わせた人と手を繋ぎ、肩を組んで踊れば、たちまちみんな友達になる。

チェコ料理レストラン

ブタの置物とユゼフ

入り口のレトロな看板

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日は内輪メンバーと、チェコ料理で乾杯した。
それにしてもビールジョッキが巨大でびっくり。日本のピッチャーサイズ。
それを両手で、よいしょ!と抱えて飲む。5分の1杯も飲まないうちに新しいジョッキが来る。
もう降参!助けてくれ~!

チェコの民族音楽を奏でながら、弾き語りのトリオが客席を移動してリクエストに応える。
チェコ人らしい隣テーブルの男性4人は、ビールやウォッカやシェリーを次々、ジュースのように
飲み干してご機嫌、絶好調!肩を組んで大声で歌う。演奏者の音も飲み干すかのようだった。

Old Townを歩くユゼフ

老舗のチョコレート店Wedel

アトリエへ続く、ユゼフ邸の庭

そして、またもや滞在期間3日という哀れな旅が終わろうとしていた。

ユゼフは日本からの客人のために、自宅から1時間、車を走らせワルシャワのOld Townへ。
ポーランドで一番老舗のチョコレートショップでお土産を買ってくれた。
3段重ねの箱に、多種多様なチョコレートがぎっしり!すごく贅沢な気分になる。
店内奥のカフェでは、ホットチョコレートやチョコレートパフェなど注文できる。
これもスーパーおいしかった!!!

出発の時、折りしも、ポーランドに初雪が降った。異常気象で、今年は雪が遅れていた。
ユゼフ邸の庭には、仕上げを待つ木彫たちが点在し、うっすら雪をかぶっていた。
春になれば、彼らもドンキホーテの作品としてお披露目されるだろう。

(Written by Masako)

 

 

 

「Happy Doll Project」3冊目の本がついに完成した!

みんなの笑顔がたくさん詰まっていて、ページをめくるごとに微笑んでしまう。
早く病院に届けたいものだ!

今回も猛スピードの制作にもかかわらず、愛溢れるデザインをしてくれたNY在住のデザイナー、西村理恵さん( (Click!) )に心から感謝!記念すべき1冊目からデザインをしてくれている。

  

NYで開催したHappy Dollの強力な支援者、NOZOMIさんとWAPをつないでくれたキーパーソンでもある。
誠実な素晴らしい女性であるだけでなく、今やダンスやパフォーマンスへと表現の幅をどんどん広げているクリエイターだ。

赤いジャケットがリエさん

Happy Dollの1冊目は、思いがけず誕生した。
全国の病院と患者さんをつないで展開するHappy Doll Projectを発案した初年度。
全国各地の病院行脚で1年。
14回のプログラムを終えると、病院で作られたドールたちが驚くほどたくさん誕生し、仲間になっていた。
いよいよそれらを制作者へバラバラに返送する時になって、たまらなく寂しくなった。
そこで、せっかく縁あってつながった記念に、「1冊の本にまとめよう!」と思い立ったのだ。

活動の様子も紹介したく、写真の掲載許可を頂くために病院へ連絡すると、
まだあどけない男の子はすでに亡くなっていた。
少し前までここに一緒にいたのに・・・。とてもショックだった。
ご両親の沈痛を考えるとなおさら伺いづらい時期。

でも、その写真があまりにかわいかったので、悩んだ末に恐る恐る掲載の可否を伺った。
すると、やさしいお母さまが言われた。
「短い生涯で、あの子もあんな楽しい時間を過ごせたのだと思うと救われます。ありがとうございました。」
そして祖父母や親戚中に配りたいと希望されたので、完成後は記念の本を余分にお送りさせていただいたのである。

そんな始動当時のいろいろを懐かしく思い出した。

無謀な自費出版で、金銭的には大きな打撃を受けたものの、それを大きく上回る感動と充足感を拝受できた。

written by Masako

ブースにて。朋美さん、香蘭さん、あゆみさん、スタッフYui

怒涛のNY出張から帰国した翌々日は、体力勝負の日が待っていた。

“社会的な意義や必要性が十分に認知されていない非営利団体の活動を支援する”
ことを目的に、金融業界が一丸となって取り組む社会貢献活動がある。
FIT(Financial Industry in Tokyo)チャリティ・ラン (Click!)
と呼ばれ、各参加企業の支援金とチャリティ・ランに参加した有志の参加費を併せて、支援団体を救っている。
その2010年支援先10団体に、当Hospital Art Lab.(病院でボランティア活動を行うWAP姉妹組織)も選ばれたのだ!

これは実に夢のようなサプライズだった!なぜなら活動資金獲得に絶えず悪戦苦闘の日々。
ニーズが増え続け、活動が全国津々浦々に広がるのに比して必要経費も自ずと倍増の昨今。
この吉報を頂いた時には、「ああ~。危機一髪!助かったぁ~。」と、思わず天を仰いだ。

 

そして11月7日9:00am。
国立霞ヶ丘競技場でチャリティ・ランが爽やかにスタート!
それにしても何とたくさんの人だろう。金融業界の有志とその家族たち総勢6716人の圧巻。
参加者は過去最高記録。
この人々が皆、私たちの支援者だ!と気づくと、俄かに強い感動で、ザワッと鳥肌が立った。

ピンクのシャツがスタッフYui

支援される団体も参加を!ということで、10kmランは、当所のホープ唯ちゃんが走った。
さすが空手黒帯!頼もしい。一昨日NYから帰国したばかりとはとても思えない元気さだ。
そういえば、NYのホテル(1部屋2ベッド3人宿泊の超エコノミー)でも、機内でも、彼女たち二人はいつも寝ていた気がする。
私は傍らで明かりを気にしつつ孤独に仕事をした。
そうだ!唯ちゃんは、この日のために体力を温存していたのね、きっと!えらいわ!

 

みんなの走りを見てうずうずしてきたのが香蘭さん。急遽5 kmランに参加!
むむ、すごい。見るとむちゃくちゃ速い!
普段から鍛えているのがわかる、つわものの走りっぷりだ。

そして、ゆるキャラのあゆみさんと私は、うふっ!2.5kmウォークにのんびり参加賞。

かくして、支援者と支援団体の記念写真を撮って、爽やかにこの日のイベントは終了した。

実行委員会の皆さま、本当にお疲れ様でした&ありがとうございました。
参加してくださった皆さま、ご支援本当にありがとうございました!!

written by Masako

病院の前にて

私たちが快い疲労感と共にハッピードールの材料を片付けたりしている、その頃。
実はNYの奇跡、第二弾が待ち構えていた。
取るものもとりあえずNY目指した時には想像もしなかったことだが、翌々日の11月2日にもHappy Doll の実施が決まったのだ!
4日間の短いNY滞在中に、他の病院での実現も決まるなんて、いったい誰が予測しただろう!
そしてこの吉報はなんと、この日に舞い込んだのだ!
信じがたいことに、再び奇跡は訪れた。
しかしこれも、NOZOMIさんとNYチームが、たくさんの種を蒔いてくれたからに他ならない。
改めて、彼らに心から感謝した。

今日の予定にHappy Dollの名前が!

さて、次なる現場はMaria Fareri Children’s Hospital at Westchester Medical Center (Click!) だった。
マンハッタンから車で40分の郊外。「今日はどんな症状の、どんな子たちに出会えるのだろう?」
いつもながら、楽しみと同時に身の引き締まる思いで向かった。やはりそこは命の現場でもある。

こどもたちに不安を感じさせない配慮で建てられた、おもちゃの家のようなかわいい病院。
そのエントランスホールでアートセラピストのガブリエルが誠実な笑顔で出迎えてくれた。
早速、小さなプレイルームに、日本から持ってきたこどもたちの作品を飾ってスタンバイ。
まもなく、車椅子に乗った女の子や点滴をつけた男の子が一人ずつ、おずおず入ってきた。
「ほら!かわいいでしょ?何か作ってみる?」日本のこどもたちのドールを見て、パッと
目が輝いたり、微笑んだり。スタッフをアシスタントに、それぞれがすーっと作り始めた。

 

まるで子役タレントのようにキュートなキャロルは、ご両親を伴い、浮かない表情で来た。
嫌々来たのだろう。目も合わせないし、泣き出しそうだ。鼻から通した点滴を気遣い、痛みを堪えるようにそっと着席。
話しかけても黙っている。
「今、この子はショックで話せないの。」とママ。
カタログの中の作品を見せると、花の作品を指で押さえた。これが作りたいのだ!
色とりどりの布から好きなものを選んで切り取ると瞬く間に花が誕生。すると、しかめっ面が消えた。
そして彼女の創作意欲に火が点いた。
背景の布を配置し、フレームにリボン。そこにラメのビーズを貼り余白に絵を描く。
やりたいことが次々湧き出てくる。
いつのまにか瞳も輝き頬はピンク色。完成してみんなの賞賛を受けると、誇らしげに微笑んでいた。
さっきのキャロルとはまるで別人。自分の作品を写真に撮り始めた。
最後にママが、「なんて言うんだっけ?」と聞くと、キャロルが言った。

「ありがとう。」

彼女が今日、初めてしゃべったのだ!熱い感動でぐっときた。
そこでご両親が話してくれたのだが、彼女は事故で全身の大やけどを負ったばかり。
その痛みでベッドから起き上がるのも嫌がったそうだ。
痛みと傷跡。この小さな体で一身に受け止めなければならない。
少しでも早く癒えることを願わずにはいられない。

Gabrielleと一緒に

プログラム終了後に、ガブリエルはHappy Dollの効果が想像以上だったと話してくれた。
特に、キャロルのケースが印象的だったようだ。

「アートは、病気や障害を持つ子にも、安心して感情表現する場を与えてくれる。」

ことを信念に、彼女も病院で健闘し続けるだろう。

written by Masako

 

 

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