Wonder Art Productionのスタッフが綴る、日々の出来事やニュースなど

4月 2011

 

外には、自衛隊の方々のテントや車がずらりと並ぶ、岩沼市・市民会館。
その横の、広場には仮設住宅の建設が急ピッチで行われていた。

今日の活動は市民会館の食堂が空いている時間を利用させて頂いた。

 

 

最初は、時間のあるご高齢の方が眼鏡ケースや、小銭入れを作りにやってきた。
やはり皆さん、実用的なものを作られ、大事そうに持ち帰る姿が印象的だった。

 

  

 

その後、幼稚園の先生に連れられて、遊びにきた子ども達が、ワイワイとパネルにペイントが始まり、学校から避難所に戻ってきたこどもたちが、人形制作をはじめ、
コーヒーの匂いに誘われて、覗きにきた男性たちが徐々に参加され始めた。

おしゃべりに花が咲き、ちょっとした笑顔があふれる時間。

初めて、裁縫をするという女の子たち。それをちょっと気にしながら、漫画を読んでいる男の子達。

17時に食堂では、夕飯の準備が始まる。
ギリギリの時間まで作業をしていた、子どもを見送るころには、食堂には
自衛隊の方や、ボランティアの方々が作られた夕飯の豚汁の匂いが立ちこめていた。

 

  

 

片付けを終えた我々は、人形を忘れて行った女の子に、作品を届けるため、宿泊している部屋を訪ね、所狭しと並ぶ布団の中で、微笑む少女に人形を届けた。

29日より、一部の人が仮設住宅に移動を始めると施設の方から話を伺った。
あの少女をはじめ、参加して下さった皆さんが今何処にいるかは分からないが、
また出会えることを切に願っている。

written by nao

岩沼 海岸近くの町

 

 

探しています!

堤防は津波に勝てない
岩沼の避難所で、すてきな年の重ね方をした、
二人のジェントルマン、アーティストたちに出会った。

一人はトランペッター。
震災で愛用の楽器も無くし、予定していたコンサートも見送った。
来年こそは胸にしみる演奏をぜひ!聞かせて欲しい。

もう一人はフォトグラファー。
東北各地を記録してきたという。
その写真もカメラも今は無い。
でも、これからまた生まれ変わる東北をぜひ!記録して欲しい。

どなたか、
トランペットを1本、寄贈して下さい!
最高のカメラを1台、寄贈して下さい!

亘理周辺

相馬周辺の家々

 

 

誰かの大切なものが並ぶ

 

 

大地震 津波 火事 原発 風評

それによって

大切なもの 大切な人 家や暮らしや仕事を失い

誇りさえも傷つけられようとしている福島の人々

私たちはこれ以上 根拠の無い風評や差別で

福島の人々を苦しめてはいけない

 

福島 相馬の被災地

 

福島県相馬市の避難所を訪れた。

みんなで共同作品を制作した記念に、名前を書こう!
と言った。

すると、子どもたちは、名前以外にメッセージを書き始めた。

がんばろう相馬

力を合わせてがんばる

なかむら二小がんばる!

ふくしまをなおしたい

きれいなまちになおそう

がんばろうふくしま

子どもたちの必死の叫びに胸が熱くなった。

この子たちを これ以上悲しませてはいけない!

written by Masako

 

 

 

プログラム開始前、横殴りの雨に見舞われたのが嘘のように
プログラム開始30分前には奇麗な青空が広がっていた。

会場で準備を始めていると、学校が終わった小学1年生のちびっ子達が先生に連れられて児童館へ帰ってきた。
会場となる教室の扉には、子どもたちが入れ替わり立ち代りソワソワと覗きにくる。
「何やるの?」「いつ始まるの?」
児童館に訪れている子どもたちの多くは、家こそはある子どもが多いものの、
震災の影響でイベントや行事はすべてなくなり、今回のようないつもと違う「何か」というのは久しぶりのようである。

 

 

準備が終わり、子どもたちが会場の教室へ入ってくる。
床に子どもたちの身長以上もある大きな紙、色とりどりの絵の具。
先生の声も聞いているやらいないやら、目の前のいつもと違うイベントにウキウキワクワク。

 

 

  

 

「手も足も自由に使っていいよ!」
という高橋の一言から、子どもたちのテンションは一気にボルテージアップ!
キャーキャー笑いあいながら、児童館の先生も参加してあっという間に、白い紙にカラフルな色が所狭しと配色された。
1年生の終了後は2年生へと入れ替わり、こちらも1年生に負けず劣らず、迫力あるペイントを繰り広げた。
終了時間になっても、中々紙から離れようとしない少女から
「またくるよね?」
と念を押されながら、最後の一人を手洗い場へと連れて行った。

プログラム終了後、児童館の先生から、
「あの子、震災後初めて以前の顔つきに戻りました!」
と言って頂いたり、お迎えにきたお母さんから
「この子の、こんなに嬉しそうな顔を見たの久しぶり!」
という嬉しい言葉をたくさん頂いた。
あの屈託のない笑顔の裏で、以前の笑顔を忘れてしまうぐらい、震災による不安やストレスとの葛藤が繰り返されていたのだと改めて思い知らされました。

東京に戻ると、事務所に一通の手紙がきていた。

 

 

このような活動をしていると、時折本当にこの活動に意味があるのか?
本当に求められていることなのか?と疑問に思ってしまう瞬間がある。
それでも、常に新しい出会いと活動を続けてこれたのは、
このような何よりも嬉しい、メッセージをもらえてきたからかもしれない。

また行くから待っててね!

written by nao

 

アーティストの荒木珠奈さんと一緒に、紙版画のワークショップを

相馬市の小学校でやることになった。
女の子たちの細工は、墨で塗るにはもったいなかったので
版画ではなく、かわいい貼り絵の作品になった。

男の子たちは代わる代わるのぞきに来たが
男の子の遊びに戻って行ってしまった。

何も起こらなければ、小学生の時分で
暮らす土地の素晴らしさに気づくことは
あまりないのに、女の子たちのメッセージには
土地の名前が当たり前のように書かれていて
おとうさんもおじいちゃんも波と一緒に天国に行ったのだ、という女の子は
福島のことをすごく考えるようになった、と言った。

 

おとうさんとおじいちゃんをなくした女の子は「福島をなおしたい」と何度も言った

 

なぜだか嬉しいことに、スタッフの背中にも一生懸命メッセージを書いてくれた
written by Yui

前の日から作りたいものをスケッチに起こして待っていてくれた子どもたち
開始予定時間の前からどんどん人が集まり出した
大事にしていたものも、あまり大事にしていなかったものも
そろそろ捨ててしまおうかと考えていたものもあったに違いないが
生活を穏やかに取り囲んでいた全てのものが消えてしまったので
お母さんたちは実用的なものが作りたいのだと日用品を縫った。記憶をまとっていたものが「何もない」という事実に
その風景の中で暮らしていなかった自分の想像力は
どんなにかき集めたところで、多分追いつくことはない。

ゆるやかに形成された共同体で、福島からただ一人やって来たおばあちゃんも皆と名前で呼び合っていた。
今頃、半数の人が仮設住宅に移っているそうだ。
一眼レフを抱えて東北の豊かな風景を歩いていたみのるさんに唯一残ったのは、
宮城県の道路地図と大きな虫眼鏡。
written by Yui

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