病院を温かな空間に。患者さんを対象にしたアートプログラムを実施しています。

ホスピタルアート実践レポート02 ~心つなぐあなたの笑顔~

ホスピタルアート実践レポート02 ~心つなぐあなたの笑顔~

「まず始める。そして止めない。」
埼玉県済生会栗橋病院本田副院長の言葉通り、本院とのホスピタルアート活動は、その出会いから瞬く間にスタートし、もう2年になる。
今回はその中から室内型の活動2例をご紹介したい。

「アートロビープロジェクト」
患者が多く過ごす受付待合スペースを和らげたいという希望で行ったのが、アートロビープロジェクトである。
まず受付カウンター前面のタイル壁に爽やかなミントグリーン、背面の壁に優しいラベンダー色で小さなハートを描くことから始まった。
患者や職員、子ども達と賑やかに仕上げたパステルの壁。中央にはアーティスト一瀬晴美さんが描いた一対の大型キャンバス画を設置してプロジェクトが完成した。その絵は、院内募集で選ばれた言葉「心つなぐあなたの笑顔」で語りかける。以来、ここを見ることが、本院を訪れる自分の楽しみの一つにもなっている。

「プレイルームプロジェクト」
昨年2月には、小児病棟の遊び場、プレイルームをもっと楽しい環境にしたいと、壁画や天井画を描いた。
ミッフィ-は?いやアンパンマンがいい!と様々な意見交換後、最終的には大きな空と草むらと花とカラフルな虫たちというのんきな絵を描くことになった。入院中の子ども達もとても楽しみにしていたらしい。熱が下がって急に元気になった子もいれば、お母さんにせがんで早くから待っている幼児もいた。普段はコワそうな先生もペンキだらけ。先生に抱っこされ高い所に描く子どもはご満悦だ。
当日ボランティアで参加してくれたTVニュースキャスターの安藤さんは、この情景をユニバーサルデザインだと指摘してくださった。立場や年齢、性差を越えた生身の人間同士として心通じるひとときが、病院内でこそ大切なのではないかと、私は常々考えている。

Wonder Art Production/Hospital Art Lab.
代表 高橋雅子

月刊「病院」(医学書院)2005年8月号掲載

 
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