病院を温かな空間に。患者さんを対象にしたアートプログラムを実施しています。

ホスピタルアート実践レポート03 ~リラックスできる環境づくり~

ホスピタルアート実践レポート03 ~リラックスできる環境づくり~

病院へ行く時は少し弱気だったりする。
そんなナイーブな心も軽くしてくれるような、やさしいアプローチが今、病院に求められていると思う。

今回は、病院の外回りに楽しさと親しみを加え、出入する来院者や職員がリラックスできる環境作りに取り組んだ例を、ご紹介したいと思う。

「アートベンチプロジェクト」
病院外庭のベンチはとても大切だ。
休息と気分転換とコミュニケーションの拠点になる。そのベンチを愛らしい動物の背もたれでリノベーションしたのがアートベンチプロジェクトである。
この日は、埼玉純真女子短期大学の深作先生と学生十数名、またJT社会貢献室の加藤さんも取材方々参加され、職員やその家族も加わっての賑やかな活動になった。
アーティストの小林梨風さんのデザイン画に沿って、犬や猫や牛の形にボードを切り抜き彩色し、元からあったベンチにつけたら完成。制作過程では、今時の学生が恋の憧れを語るかと思えば、脳血栓から回復した患者さんと本田宏副院長が私生活を語り合う。微笑ましい情景があちこちで見られた。次々仕上がる動物ベンチには、子ども達の歓声があがった。
円形のレストエリアに設置すると雰囲気は一変した。パッと元気になった空間に、参加者みんながはしゃいでいる。
ちょっと幸せな空間がここに誕生した。

「アートサインプロジェクト」
外庭に今は無用の看板が立っていた。病院設立時の人員募集の看板。それを撤去する替わりに絵を描くことにした。
病院に入る時は「ようこそ」の絵を、出る時は「おだいじに」の絵を患者さんは見ることになる。また駅や駐車場など、必要な情報を知らせる楽しいイラストの表示版も設置した。これにはコスモ石油の社員ボランティアも大活躍をしてくれた。最近の活動には、こうした院外の参加者も増えて楽しみだ。

Wonder Art Production/Hospital Art Lab.
代表 高橋雅子

月刊「病院」(医学書院)2005年9月号掲載

 
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