病院を温かな空間に。患者さんを対象にしたアートプログラムを実施しています。

ホスピタルアート実践レポート07 ~Happy Doll Project~

ホスピタルアート実践レポート07 ~Happy Doll Project~

今年、私たちのホスピタルアート活動は、また新たなアプローチに取り組もうとしている。
それは全国の病院を繋ぐアートプロジェクトの展開である。各地の子ども達を結ぶ美術活動や、美術館を巡回する展覧会は経験済みだ。
しかし、外出しにくい患者さんや病院職員がいる場所にこそ心和らぐ活動を届けたい。そして病院の枠を越えて、人と人の心が繋がる楽しさを運ぶことが出来たらどんなにすてきだろうか?

このドールプロジェクトは、各院で思い思いにマスコット人形を制作し、各院で展示し、最後に全点集めた合同展覧会も行う趣旨だ。途中、各院での展示には、それまで制作された他院の作品も次々加えられていくので、徐々に作品点数は増えていく。世界に一つだけの人形が五百点、千点と並ぶ光景はどんなにか楽しく、また壮観だろう。

ドールプロジェクトのきっかけは、アーティストの一瀬晴美さんにある。
癌末期で余命宣告を受けた後、彼女は人形作りを始めた。そこでドールプロジェクトを提案した。人形を百点作って展覧会を開こう!と。
彼女は最期まで、その作業を楽しんでいたと思う。
「今、生きてることが嬉しくて、楽しくて!寝込んでる暇が無い程バンバン作品作ります!」
予告された時期より彼女は7ヶ月も長く生きたのだ。このプロジェクトは、病院環境をより温かな雰囲気にしたいと望んだ一瀬さんと、引続き夢追う楽しい挑戦でもある。

参加ご希望の病院へは、ご連絡いただければ全国どこへでも材料持参で伺う。小児科や精神科、ホスピスの患者さんや病院職員の方々と、ベッドの上でもできる楽しい作業なので、ぜひ参加していただけたら嬉しい。合同展は10月頃を予定している。
きっと様々な心のふれあいや小さなドラマがたくさん待ち受けているに違いないと、今後の展開をとても楽しみにしている。

Wonder Art Production/Hospital Art Lab.
代表 高橋雅子

月刊「病院」(医学書院)2006年1月号掲載

 
ページの先頭に戻る