病院を温かな空間に。患者さんを対象にしたアートプログラムを実施しています。

ホスピタルアート実践レポート18 ~クリスマスカードプロジェクト~

ホスピタルアート実践レポート18 ~クリスマスカードプロジェクト~<

病院で入院中の子どもたちに、クリスマスカードを届けるプロジェクト。
始まって今年で4年目になる。
ジミー大西さんやひびのこづえさんなど、魅力的なアーティストとのプログラムで制作した子どもたちの作品、満載のオリジナルカード。そこに子どもたちやボランティアの手書きのメッセージを載せ、贈られる。入院経験がある子どもたちは特に協力的で、何枚も書いてくれた。
カードを受け取る子どもたちの心が和んでくれれば何よりうれしい。

ふり返れば、4ヶ所の病院に95通のカードを届けることでスタートしたこのプロジェクト。翌年は5ヶ所の病院へ281通を、昨年は9ヶ所の病院に651通のカードを届けるまでに広がってきた。コスモ石油の社会貢献と、病院や子ども達の協力、そして私たちNPOの活動がコラボレーションして、様々な思いやりの輪が広がっている。人への思いやりや愛情は、外に注いだ分だけ、いやそれ以上に豊かになって自分に返ってくるし、その弁を閉じていると枯渇していくのだろう。
自分のことで精一杯だった子どもが、入院中の他人を思いやる小さな行為で、自己本位を少し脱し、やさしさと心の余裕が芽生えてくるように思われるのだ。

クリスマスカードプロジェクトをはじめ、私たちのホスピタルアート活動は、ここ1~2年を境に活動範囲が大幅に広がった。それは私たちが経験を重ねたことも一因ではあろうけれど、何よりも世情が変化してきたのだ。最近は、活動の依頼だけでなく、TVや新聞の取材も増え、一般的な関心事になってきたことを物語る。気づけば大学の講義科目に登場し、研究会も設立されるようなフィールドにまで育ってきたのだ。他の活動団体が目だって増えてきたことも心強く、今後の活動がますます楽しみになってきた。
本活動紹介の機会を下さった本誌に心から感謝しつつ、実践レポートを終えたい。

Wonder Art Production/Hospital Art Lab.
代表 高橋雅子

月刊「病院」(医学書院)2005年11月号掲載

 
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